2022.10.27手続き解説
農業用施設の建築
農業用施設を建築したい!
市街化調整区域内の土地で農業用施設を建築したい場合は、都市計画法60条の適合証明申請の手続きをします。
農業用施設とは、農地を管理するために必要な施設のことをいいます。
例えば次のような施設です。
- 農機具や収穫した作物を保管する農業用倉庫
- 農作業場・出荷場
- 家畜の畜舎・診療施設
適合証明申請の内容
農業用施設を建築したい場合、次の条件を満たしていなければなりません。
農業用施設の要件
- 申請人は(個人)農業従事者(農家資格証明を受けられる者)であること
- 土地の場所は営農地の近隣であること(原則1km以内)
- 前面道路幅員が建築基準法42条2項道路以上
- 農業用施設であること
- 施設は自己用として使用すること(土地は借地でもOK)
- 建物の高さは10m以下
要件のポイントは下記のとおりです
申請人の条件
申請人は農業従事者であり、農家資格証明を受けられる人でなければ条件を満たすことができません。
農業従事者とは、農地台帳に登録されている農家世帯の経営主またはその世帯員のことをいいます。農業従事者は、農家資格者証明を市町村の農業委員会で取得できます。
農業従事者(農家資格)の条件
- 耕作面積が1,000㎡以上
- 耕作日数が年間60日以上で、世帯の従事日数が150日以上
土地の条件
農業用施設を建築する土地は、耕作している土地の近隣(1km以内)である必要があります。なお、敷地面積の規定はありません。
建物の条件
建物は農業用施設のみ建てることができます。農業用施設とは次のような施設をいいます。
- 農業用倉庫
- 農作業場
- 集出荷場
- 畜舎
- 蚕室
- 温室
- 育種苗施設
- 堆肥舎
- サイロ
- 種苗貯蔵施設
- 農機具等収納施設
- その他これに類する農林漁業の生産資材の貯蔵保管施設
- 家畜診療施設(ペットを対象とするものは除く)
次のすべてを満たす温室は建物として扱われません。
- 屋根材がビニール、ガラス等光を透過する材料、またはシートなど簡易なもの
- 階数が平屋建て
- 使用形態が耕作を目的とするもの。もしくは個人鑑賞用に使うもので不特定多数の人が立ち入らないもの。
適合証明申請の費用
当事務所では 適合証明申請80,000円~(税抜)で手続きの代行をお受けしております。
※別途必要諸経費がかかります。また土地面積が1,000㎡を超える場合は金額に変動が生じる可能性があります。